maximizer

「どういうことですか。確かにこの身体は私のモノではありませんが、私には『自分』があります。今までだって、私の意思で生きてきました」

「いや、君は『生きて』などいない。残酷なことを言うようだが、それが事実だ。君自身が選択したことは、一度だってない。もし君が自身の意思で生きているというのなら、それを証明して見せなさい」

「そんなこと......できません」

「なら、君は『生きて』などいない。君は天国には行けない。地獄にも」

「―先生は、どうなんですか」

「......」

「先生は、先生自身の意思で生きていることを証明できるのですか?」

「先生は人間の見た目をしている。でも、もしかしたら誰かに造られた『モノ』かもしれない」

「私が『ヒト』ではないと?」

「例えばの話です。先生は『天国へ行くためにこの仕事を選んだ』と仰っていました。『天国へ行けるのなら死んでもいい』と、そう言ってこの場所に残ったのですよね」

彼の表情が、少し曇ったように見えた。

「私は......」

彼の動揺に気づいた私はハッと我に返り、たった今言葉にしたことを後悔した。

「せ、先生―」

顔を上げると、そこに先生の姿は無くなっていた。辺りを見回そうとしたその時、何かがミシミシと潰れるような『金属音』が鳴り響

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