ナシロ見た目修正しすぎてヤヴァイ…

# 6 魔法少女の設立者

5話

しばらくの間、魔法少女支援委員会からは恐れるくらいになにも言われなかった。
いつ来るかわからない灰色の虚像。誰かもわからない、人間のような見た目。
それが私にとっての、形のない恐怖だった。
そんなある日、柚來とともに魔法少女支援委員会に呼び出しがあった。放課後、学校帰りのことだった。
「お迎えに上がったよ!さあ、おいで!」
そこで出会ったのは、叶さんの姉の奏さん。
「……こんなに小さいのに、お姉さんなんだな」
どこか危うい子供っぽさがある。
「〜〜〜♪」
奏さんはご機嫌な様子で、聴いたこともないメロディを鼻歌で刻んでいる。
私がそんな彼女をじっと見つめていると、奏さんの視線が不意にこちらを射抜いた。
目が合う。吸い込まれるような瞳。
奏さんは私に近づくと、耳元でそっと熱のない声を落とした。
「燐ちゃん、君あともうちょっとで死んじゃうね」
心臓が跳ねた。けれど、あまりに突飛なその言葉に、私は「冗談だろう」と自分に言い聞かせて、聞こえなかったふりをした。そうでなければ、その場で足が震えて動けなくなりそうだったから。
「…?」
本部につくと、シスターのなぎさんが私たちを待っていた。
「そういえば、燐さん、柚來さん! 魔法少女支援委員会の設立者に会ったことってなかったですよね? 今日ちょうど本部に来てるんです〜ちょっと話していきませんか?」
なぎさんの提案で、私たちは彼女に会いに行くことになった。
白い扉の先、そこにいたのは「ナシロ」と名乗る女性だった。
「わたしはナシロ! わたしのことはナシロって呼んでね。よろしくね、魔法少女ちゃん達♡ これからもいっぱい戦ってほしいな〜♪」
ナシロさんが現れた瞬間、それまで無機質だった奏さんが、弾かれたように彼女に抱きついた。笑顔なのに、その表情は固定された人形のように生気がない。
さらに驚いたのはなぎさんだ。彼女を見た瞬間、その場に正座し、目をキラキラと輝かせて祈りを捧げ始めた。
まるで、目の前に降臨した神様を崇める信者のように。
異常な光景に私と柚來が立ち尽くしていると、ナシロさんがこちらを見て微笑んだ。
「魔法少女ちゃん達、仲間はほしいかい?」
その問いに、私と柚來は迷わず声を合わせた。
「ほしいです!」
一人で戦うのは、もう限界だった。
ナシロさんは、口角を吊り上げ、不気味なほど綺麗な顔で微笑んだ。
「そっか」

……そこから、どうやって家に帰ったのか、記憶がほとんどない。
ただ、瞼の裏には、ナシロさんのあの底知れない笑顔だけが、こびりついて離れなかった。

続く!

n津
•6mo
垢移行
•6mo
🥕 #紙切れ
•6mo
•Edited
やき
•6mo