創作オリ棒ーーーーー

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俺とツインには重苦しい沈黙が横たわっている。気まずさと息苦しさに耐えかねて俺が押し黙っていると、ツインが静かに口を開いた。
☀️「兄さんに会いたかったよ」
「⋯たしかに久しぶりだからね」
 それだけを返すのが精一杯だった。俺はツインに固定されていた視線を、逃げるようにして床の木目へと落とした。あの惨劇を生き延びた家族は、出来損ないで狂人の俺を嘲笑いながら、今まできらびやかな生活を送っていたに違いない――そんな妄想で嫌悪感と劣等感が、俺の心を黒く塗り潰していたからだ。
 
ツインはぽつりぽつりと、なぜここに来たのかを話し始めた。
☀️「華ちゃんがね、美さんを探してて、俺も兄さんを探してたんだ。兄さんがいた施設を探索してたら急に光に吸い込まれて⋯」
 そこまでツインが言葉を紡いだ瞬間だった。彼の話を遮るようにして、背後から軽快な声が響き渡った。
「草原にいたから連れてきたって訳〜♪」
 ご機嫌そうに言ったのは、全身に包帯を巻いた『包帯さん』だった。
あまりの場違いな明るさと呑気さに毒気を抜かれ、俺は思わず驚きに目を見張る。
ツインの言葉の続きと、美さんの隣でぴったりと抱きついている華ちゃんの様子を重ね合わせるようにして、美さんはその鋭い瞳を険しくさせて考え込んだ。
「現実世界からここに⋯?」

 その時、ツインが不意に俺の手を強く掴んできた。
驚いて床からツインへと視線を戻すと、彼の瞳には狂おしいほどの執着と、切実な光が宿っていた。自分を斧で傷つけた兄に向けるものとは、到底思えない眼差しだった。
☀️「僕ずうっと会いたかったんだよ!母さんと父さんの機嫌取りをして、2人の復讐を考えてたんだ」

 耳を疑った。俺の想像していたツインのイメージとはあまりに違いすぎる言葉に、頭の処理が追いつかない。
「⋯え、?復讐⋯?てっきり落ちこぼれの俺を3人で嘲笑ってたのかと⋯」
 そんな風に思われていたなんて夢にも思わなかったのだろう。ツインは驚きを隠せない顔になり、今にも泣き出しそうに眉を下げた。
☀️「そんな訳、ないでしょ?こんなに可愛い兄さんを嘲笑う要素がないよぉ〜⋯」
 語尾を甘えさせるようにして縋りついてくるツインを見て、
俺の胸の中で何かがガラガラと音を立てて崩れ去った。ツインへの印象が、一瞬にしてひっくり返る。

『家族と一緒に自分を嘲笑っている加害者側のツイン』から、『すべてを分かった上で、俺のために裏で色々と動いてくれていたツイン』へ。
 最初は嫌悪感しかなかった。けれど、彼の本当の思いを聞いてしまった今、そんな嫌悪感なんて木っ端微塵に消え去っていた。
「⋯メインくんもツインさんへ言いたいことがあるんですわよね?」
 ずっとタイミングを見計らっていた美さんが、ソファーからそっと背中を押すように言った。
 言うつもりなんて、これっぽっちもなかった。自分が犯した罪の重さもある。
こんな大勢の連中の前で本音を晒すなんて、恥ずかしくて死にそうだった。
それでも、掴まれた手から伝わる弟の熱が、俺の頑なな喉をこじ開けていく。
俺は、胸の奥底に沈めていた言葉を、必死につまみ出して口にした。
「お、俺も⋯会いたかった、⋯会えて嬉しい⋯」
 顔がカッと暑い。恥ずかしさのあまり冷や汗まで滲んでくる。俺は真っ赤になって視線を泳がせた。
 そんな俺の姿を見て、ツインはこれ以上ないほど嬉しそうに、満面の笑みを咲かせた。
☀️「えへへ、僕もほんとに嬉しいよ⋯!!」
 向けられた純粋な笑顔と深すぎる愛の重さに、俺はただ、高鳴る心臓の音を聞いていた。
「お姉ちゃん、2人とも仲直り?できてよかったね!」
「ええ、そうですわね。本当によかったですわ。」
2人の微笑ましい会話に、祈さんと和仁さんは無表情で沈黙している。
「ねえセンパイ、なんでそんな不機嫌なのさ?ビタミン足りてないんじゃな〜い?笑」
包帯さんの苛立たしい煽りに、祈さんはもっと怒ったように見えた。
それでも、数分前よりかは少し笑っている。

続く!!
「俺の入る瞬間がない⋯⋯(泣)」

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