短編小説「君を壊してねこと呼ぶ。」

はい、牡丹(ほた)くんとねこくんです!
設定、服装、めちゃめちゃ変えました、、、FAをよく描いてくださったナイさん申し訳ないです、、顔と性格はお気に入りなのでそのままです‼️あ、アナログに色塗りました!!
それでは新しい設定件、新小説、ご堪能ください

⚠️ 注意
・この小説にはBL、同性愛を含みます。
・暴力的表現が含まれます。(性的描写は含まれません)
・多様性に配慮した表現がされていなかったら申し訳ないです、、
苦手な方は!それでもいいならどうぞ!
次回

【一話】
俺の視線の先には、いつも「彼」がいた。
猫被下 外枠(ねこひげ そさい)。
彼はいつだって、貼り付けたような愛想を振りまいている。だが、俺は知っている。彼はあんな人間じゃなかった。小学校、中学校、そして高校。多感な時期のどこかで、彼は自らに「猫」の皮を被せた。
今さら「昔は違ったよな」なんて声をかける権利は、俺にはない。
そんなことを言えば、彼はきっと丁寧に、そして冷徹に「そうですか」と微笑んで終わるだろう。それどころか、彼は俺の存在すら認識していないはずだ。
胡蝶 牡丹(こちょう ほた)。
それが俺の名前だが、彼にとっては「同じクラスの、たまにプリントを回してくるモブ」に過ぎない。俺はただ、遠くから彼を眺めることしかできなかった。無理をして周囲に合わせ、本性を押し殺して笑う彼。その小動物のような危うさを込めて、俺は密かに彼を「ねこ」と呼んでいた。
ねこに惹かれていた。 ただ、傍にいたいと願ってしまった。
その機会は、ある日の放課後、あまりにも唐突に訪れた。
「胡蝶、悪いが猫被下にこのプリントを届けてくれないか?」
担任が差し出してきたのは、保護者宛の封筒だった。親に渡せと言ったのに置いていったらしい。俺が帰宅部で、かつ一人暮らしで身軽なのを承知での頼みだろう。
「……はい、わかりました」
断る理由などなかった。むしろ、心臓が跳ねるのを悟られないようにするだけで精一杯だった。 彼に会える。言葉を交わせるかもしれない。 そんな淡い期待を胸に、俺は逸る足取りで学校を去った。

到着した猫被下の家は、案外、普通の一軒家だった。勝手に抱いていた「近寄りがたい金持ち」という先入観が消え、少しだけ安堵する。
小さく息を吐き、覚悟を決めてインターホンを押した。
「……はい」
現れたのは、ねこの父親らしき男だった。 片手に酒瓶を持ち、巨躯を揺らすその姿からは、どろりとした不潔な威圧感が漂っている。
「なんだ、何の用だ」
地を這うような声に気圧されそうになった瞬間、男の背後の景色が目に飛び込んできた。
――人が、倒れている。
細い体つき。見覚えのある学校のジャージ。 間違いなく、ねこだった。
「……っ! おい、しっかりしろ!」
思考が追いつく前に、体は動いていた。立ち尽くす父親の脇を強引にすり抜け、彼に駆け寄る。
血だ。
ねこは頭から血を流し、意識を失っていた。その赤々とした光景に、脳が焼けるような吐き気がした。
「おい、人ん家に勝手に入ってんじゃねえよ、クソガキが……」
背後で、酒瓶を握りしめた父親がじわじわと距離を詰めてくる。ねこを殴ったのは、あの瓶か。怒りと恐怖で視界が歪む。
どうすればいい。このままでは二人とも……。
その時、一つの答えが雷光のように脳裏を掠めた。
――ここから、連れ出そう。
俺は、あまりにも軽いねこの体を抱き上げた。そのまま玄関を蹴り出し、外へと走り出す。背後で父親の怒号が響くが、一度も振り返らなかった。
無我夢中で、ただ走った。 制服の肩に、ねこの血がじわりと滲んでいくのを感じる。温かくて、ひどく重い温度だ。
俺の家へ。 早く。 あの地獄から、あの偽りの友人たちから、彼を救い出さなきゃいけない。
たとえ、この行為が世間で「誘拐」と呼ばれるのだとしても。 十七歳の俺は、腕の中の頼りない十六歳の少年を一度だけ強く抱き締め直し、夜の闇へと溶けていった。

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みも
•4mo
•Edited