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Dan Norton氏インタビュー:元Riot Gamesアートディレクター

Mar 15th, 2024

·

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Magma

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アーティスト、コミュニティ、現代スタジオのためのマルチプレイヤーアートプラットフォーム。

Riot Gamesの元アートディレクターで、ストーリー開発アートの責任者も務めたDan Norton氏に、ゲームデザインの経験や、ワークフローでのMagmaの使い方についてインタビューしました。スタジオでのMagmaの活用法について貴重な知見を語ってくれたほか、業界の未来についての考えも聞かせてくれました。

スタジオのワークフローで、コラボレーションが大切な理由は?

チームのみんなに、問題を共有してほしいんです。そうすると、それぞれの仕事を通じて、チーム同士がお互いの問題を解決しようと動き始めるのが見えてきます。そうしなければ、チームは縦割りになっていきます。作業の重複や無駄、非効率が生まれて、ある意味でとても排他的になる。みんなが過剰に張り合うようになるんです。

部門の垣根を越えて協力し、職種の違うメンバーでチームを組んで、解決策がどこから生まれるのかを探るようになってから、進むスピードが格段に上がりました。気づいたのは、人は解決策を与えられるのをまったく好まないということです。答えではなく、課題がほしいんです。最終的には自分で問題を解決したいから。そうすることで、自分ごととして取り組めて、解決策を自分のものにしている感覚が生まれます。

だからこそ、コラボレーションはとても重要です。同じ問題を共有していると感じられれば、職場のギスギスした空気はなくなります。逆に、縦割りの環境に閉じこもると、人は不満を言い始めます。壁ができて、身構えるようになる。コミュニケーションの経路をつくらなければ、あっという間に崩れていきます。だから、ほかのチームと話して助け合うことが何より重要だと本気で思っています。問題を共有したおかげで成長できたことは、数えきれないほどあります。

Magmaを最大限に活用するコツは?

Magmaのようなツールは間違いなく人を結びつけてくれますが、ツールの使い方や、制作のワークフローのなかでどう使うかをはっきり伝えることが鍵です。私たちはMagmaを主にブレインストーミングに使っていました。みんなで集まってひたすら描いてアイデアを出し、メモを残すんです。

Magmaで描くときは、誰が何を担当するのか、役割を決めておくことが大切です。たとえば「私が人物のラフを描くから、色の下塗りはお願い。背景は別の人が担当して」という具合です。アートはとても複雑なので、チームとして動くための計画を立てて、ほかの人の動きを予測できるようにしておく必要があります。そして、誰かが構図全体に気を配らなければいけません。

Magmaは作品のレビューにも最適です。「ねえ、この手を見て」とか「うん、この目はちょっと変だね」とか、みんなでメモを残して、特定の部分を指し示せます。みんなで一緒に見ながら、キャンバス上に具体的なフィードバックを残せたのは本当に助かりました。作品に何を求めているのか、全員がわかるようになったからです。

ゲームアーティストはどうやってインスピレーションを得ているのですか?

たいていはほかのゲームを見ます。Riotでは「ゲームをプレイすることを真剣にとらえろ」と言われていました。ほかのゲーム、特に似たジャンルのゲームは、アイデアを与えてくれるからです。

これから先でおもしろいのは、画像生成AIだと思います。企業がAIを使っていても、使っていることを公表しないケースがたくさん出てくるでしょう。特に、サーバーの一部を切り分けてIPを守れるならなおさらです。

企業はツールに自社の作品を学習させ、その作品をもとにしたバリエーションを生成させてから、そのままデザインの段階に進むようになるでしょう。

以前のようにコラージュやムードボードをつくる姿は、もう想像できません。レイオフはその大きな兆候だと思います。最近、大手スタジオのアートチームはどこも影響を受けました。世界観をつくる人やコンセプトチームは削られましたが、プロデューサーは残りました。だからプロデューサーが生成AIを使って、外注先と「こういうものがほしいから、デザインして」とやり取りするようになるでしょう。

資料画面の機能についてはどう思いますか?

実はモニターを4台くらいつないでいるので、あちこちに広げて、常に資料を開いています。資料を好きなだけ積み上げておける、無限のボードやキャンバスというアイデアは大好きです。

Magmaはゲームデザインチームのフィードバックにどう役立ちますか?

Magmaはすばらしいツールだと、間違いなく思いました。レビューのあとで課題を割り振るのを待つのではなく、ミーティングの場でできたはずのことを考えると、Magmaは非常に強力です。作業の割り振りはいつも最後の段階でしたが、私たちはレビュー用のツールについている、ひどい描画ツールを苦労して使っていました。使いにくいホワイトボードのペンなんかでね。でも本当は、その場で問題を解決できたはずなんです。

アートにおけるIP制作の未来をどう見ていますか?

AIは、誰もが何でもできるようにしてくれるものです。プロンプトを使いこなす、キーボードを叩くだけの人たちが、アーティストに匹敵するものを生み出し始めるのを、これからたくさん目にするでしょう。アーティストが技術を身につけるのはとても大変です。それを今はコンピューターがすべて手順化して、高速で反復している。だからこのツールは状況を一変させますし、Web3のコンテンツにおける所有のあり方も変えるでしょう。

このツールが市場をどこまで根本から変えるのか、まだ誰にもわかっていません。でも、資金は大手スタジオや企業から離れていくと思います。スタジオという強力な後ろ盾に資金を出してもらわなくても、個人が自分のアイデアで稼ぐようになるでしょう。IPを持つのはクリエイティブな人たちで、プロンプトだけで大量のコンテンツを独自に生み出せるようになります。そうなれば、大企業から力が奪われていきます。

同じゲームがガワだけ変えて売られているのを、何度も目にします。どのモバイルゲームでも、大作シューターでも見てきました。ルールは数学のようなもので、決まっているんです。人間の大脳辺縁系には限界があるので、できることには限りがあります。ゲームは結局のところ、そのユーザー体験のなかで何ができるかという、願望を満たすためにつくられているんです。だから、いずれはコードもすべて手に入るようになって、みんなあらゆるものに新しいガワをかぶせるだけになるでしょう。

ひらめきや革新の瞬間もあるでしょう。でも最終的には、ツールは人々の手に渡り、どこからコンテンツが生まれてほしいかを、人々がお金の使い道で選ぶようになります。制作への門戸は開かれ、フルサービスのチームが必要だったことも、指先ひとつでできるようになる。状況は劇的に変わるでしょう。

Dan Norton氏について

Dan氏はこの32年間、世界有数の企業で、コミック、ゲーム、アニメーションのクリエイティブディレクター、ストーリー開発アーティスト、ライターとして活躍してきました。Marvel、DC、Wildstorm、Riot Games、Warner Bros Animationと仕事をし、バットマン、X-MEN、G.I.ジョー、サンダーキャッツ、リーグ・オブ・レジェンドなどの人気シリーズに携わりました。

Dan氏はRiot Gamesのパブリッシングチームを立ち上げ、チームを支える基盤づくりに貢献しながら、数多くのゲームやイベントのイラストとアニメーションを制作・監修しました。心に響く、記憶に残るストーリーを語ること、そして自身の経験を伝えて次世代のストーリーテラーを後押しすることを大切にしています。

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